コンタックスVaそしてキエフ4 ’02年05月 |
ヤメようヤメようと思いながらネットオークションを見てしまいます。
入札参加に関わらず経費の掛かるヤフーオークションを休止したつもりが
他のオークションの関連からヤフーに入ってしまいました。
そこには2時間違いでこのコンタックスとキエフが登場。
どちらもかなり気になっていた機種なものですが
もちろん最終目標はコンタックス。
先にキエフの入札が終了してしまいますので
どちらか一つでも落とさねばと先ずはキエフ、
そしてコンタックスと続けて入札。
ところがナント二つとも落ちてしまいました。
嬉しいような嬉しいような....
まあどちらも開始値に毛が生えた程度ですから
金額的には満足する値段ですね。
という事は私が考えるほどコンタックスは
世間から注目されていないのでしょうか。
キエフが一万五百円、コンタックスが六万円也。
どちらもロシアレンズ
(ジュピター8M付き、そしてVaにはゾナー50mmf1.5も)
コンタックスの希望価格が七万円でしたから
一台の値段で二台が手に入った事になりますね。
そしてレンズが三本。
一応万歳三唱しておきましょう。
外観からは値段ほどの差は感じられませんが、
シャッター音・巻き上げノブの感触は値段の差に現れているようです。
切れ味の良いシャッター素晴らしいものがあります。
ただこの金属製シャッター、建築のシャッターと同じような鎧戸式。
ある日突然壊れることがあるそうです。
只今大事に大事に感触を確かめています。
*ご存知ない方のためにコンタックスの系譜。
第二次世界大戦前後にドイツ国内でライツ社と
優劣を競ったツアイスイコン社が製作していたカメラです。
その当時はむしろレンズの性能そして機械としての
優秀さは勝っていたかと思います。
そして戦後ソ連に接収された設備、
技術者を使って作られたのがキエフですね。
だからロシアカメラだというだけでバカにしたものではありません。
少々、感触・メッキが荒いぐらいでレッキとしたコンタックス....?
という訳で二台同時に手元に入ったのは喜ぶべき事なのです。
ところが1951年のライカM3の登場により、
そのあまりの優秀さに完敗してコンタックスは衰退していったようです。
日本のカメラメーカーでも同じようにレンジファインダーの形式を諦め
一眼レフに移行して行ったのですが
そのおかげで今のカメラ王国日本があるのですね。
ライカM3は現在でも同じような機種が作られている通り、
レンジファインダーのマニュアル機種としてはヤハリ完璧ですね。
ファインダー構成、ボディに張られた皮の感触、そして精密感
これに太刀打ちは無理だったのが納得です。
そして後に日本のヤシカ、京セラが一眼レフとしてハタマタ、
コンタックスG1・G2としてコンタックスの名前を復活させ
現在に至っている訳です。
私の所蔵カメラの中にヤシカコンタックスRTS、そしてG2
という事は私のコレクション、ハチャメチャなようでコンタックスに関しては
結構完成に近づいているように思うのですが如何でしょうか?
ところでこのコンタックスVa、コンタックスのレンジファインダーとしては
最終機種なのですが、このコピーがニコンのS2。
これは現在中古で買うにしても二十万円近く掛かるはずです。
何故このコンタックスが安い中古価格で据え置かれているのか
不思議なところですね。
この2機、どちらも完動品。
ファインダーを覗いたりシャッターを切り比べたりで
忙しい事この上ない状態。写りは実際に使用するつもりがないのですが
ロシアカメラだからと遜色があるようには思えませんね。
キエフはコンタックスVのコピー機。VからVaに至るまでに
大幅な改良が行われているのが実感出来ます。
戦前に作られたゾナー50mmf1.5、
大口径で絞り羽も充分で綺麗な円を描きます。
見応えはありますが、ロシアレンズのジュピター8Mの方が
しっかりコーティングされており逆光・カラー撮影には強そうです。
只今我が防湿庫、満杯状態。かなりの数を飾り棚に移動させたのですが
現行機種が最優先、当分コレクションはお預けですね。
このコンタックスが打ち止めには最適かもしれません。
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コンタックスVa
ゾナー50mmf1.5付き
Vからの大幅な変更点は距離計窓の位置。
基線長は短くなりましたが
中指の引っ掛かりが無くなり
間延びした外観が引き締まっています。しかし
基線長の長いキエフの方が
ピントは合わせ易いようです。
重厚感はライカに負けますが、
歯切れの良いシャッター音は感動モノです。
キエフのシャッター音はかなり劣りますが
金属製カメラの感触を味わうには充分。
巻き上げノブもスムーズ、各所にその時代なりの
工夫が凝らされていることが判ります。 |
キエフに比べると幅5mm高さ7mm縮小されておりコンパクト感があります。
この大きさはライカ、コンタックスGとホボ共通しているようです。
コンタックスGが如何に昔のコンタックスの共通点を盛り込んでいるかを
確認するのも楽しいですね。 |
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